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【2024年最新】オフィスのトレンドを解説!これからの「働く場」に求められる事とは

2024.12.04 #ABW(フリーアドレス) #ウェルビーイング #コミュニケーション #ICT #デザイン、什器家具 #働き方 #移転改装

オフィスのデザインやレイアウト次第で、従業員のモチベーションや作業効率は大きく向上します。オフィスデザインを決める際に重要なポイントとなるのは、トレンドを取り入れることです。それでは、これからの働く場には何が求められ、それを実現するためにはどのような空間を作ると良いのでしょうか。

この記事では、オフィスの最新トレンド設備やレイアウトを解説したうえで、最新トレンドを押さえたオフィスの事例も多数ご紹介します。また、オフィスの設備やレイアウトを変更する際のポイントもまとめているので、オフィスデザインの参考に活用してみてください。

オフィスの最新トレンド設備・レイアウト

オフィスのトレンドとして、最新の設備とレイアウトを6つご紹介します。

<オフィスの最新トレンド設備・レイアウト>
・会社のブランディングになるオフィス
・コミュニケーション・集中のメリハリがあるオフィス
・リモート&出社がつながるオフィス
・ウェルビーイングを意識したオフィス
・ユニバーサルデザインを取り入れたオフィス
・SDGs・環境に配慮したオフィス

それぞれ、トレンドの背景やメリット、注意点なども交えて解説するので、順番に確認していきましょう。

会社のブランディングになるオフィス

オフィスは、会社のブランディングをする場としても活用されています。企業のビジョンやミッションをオフィスデザインで表現することにより、自社の特徴を社内外へ発信できる環境を整備し、ブランディングにつなげているのです。企業イメージの向上につながれば、優秀な人材を確保しやすくもなるでしょう。

コミュニケーション・集中のメリハリがあるオフィス

社員同士でコミュニケーションを取りやすいスペースの設置も、トレンドとなっています。

部署の垣根を越えて交流を持てるデスクの設置や、フリースペースやカフェスペースの設置といった取り組みをする企業が多いです。一方で、個人作業や社外との打ち合わせで活用できる、集中ブース(防音ブース)やカウンター席を設置する例も見られます。

新型コロナウイルスの流行により、オフィスの在り方や役割は大きく変化しました。コロナ禍において課題とされたコミュニケーションを活性化させるスペースや、外部の騒音をシャットアウトしてテレワークに対応できるスペースを設けることは、多くの企業にとって急務ともいえます。

リモート&出社がつながるオフィス

リモートワークと出社を併用する企業の場合、この2つの働き方がつながるオフィスを構築することも重要です。日によって異なる出社人数に対してフレキシブルに対応でき、オフィスをコンパクト化させる施策として、多くの企業がフリーアドレスの導入といった方法でレイアウトを工夫しています。

ウェルビーイングを意識したオフィス

トレンドとして注目されているキーワードのひとつに「ウェルビーイング」があります。ウェルビーイングとは、体の健康だけではなく、精神的にも社会的にも良好な健康状態を満たすことです。ウェルビーイングの導入により、生産性の向上や離職率の低下、優秀な人材の確保といったメリットが期待できます。

ウェルビーイングを意識したオフィスレイアウトの方法としては、「フリーアドレスの導入」「ABW(場所や時間を自由に選ぶ働き方)の導入」「休憩スペースやコミュニケーションスペースの設置」が挙げられます。たとえば、オフィス内にラウンジスペースを設置すると、適度な休憩を挟むことにより集中力の回復を促すとともに、社内コミュニケーションの活性化も実現しやすいでしょう。

ユニバーサルデザインを取り入れたオフィス

ユニバーサルデザインとは、役職席を決めずにデスクの数や配置を均一にするレイアウトです。多様な働き方に対応できるほか、他部署との連携を取りやすくもなります。また、配置の工夫によっては感染症対策にもつながるため、コロナ禍のトレンドとして導入する企業が増えました。

ただし、役職者の配置が難しいことや、従業員が所属する部署が分かりにくいことが、ユニバーサルデザインの課題として挙げられます。可動式で移動しやすいオフィス家具を活用したり、役職者を含む従業員の理解を得たりすることが、ユニバーサルデザインの導入を成功させるためのポイントです。

SDGs・環境に配慮したオフィス

政府が重視していることもあり、2025年以降もトレンドであり続ける可能性が高いのが、SDGs(持続可能な開発目標)です。企業が果たすべき社会的責任の実践や、企業価値の向上、従業員のモチベーション・健康促進のためにも、SDGsやあらゆる環境への配慮は欠かせないでしょう。

デジタルツールの活用により、業務効率化やペーパーレス化を実現しやすく、これにより企業の業績を改善できる可能性もあります。

最新トレンドを押さえたオフィスの事例

最新トレンドを8つの項目に分けて、株式会社オフィス・ラボが手掛けたオフィスデザインの実例をご紹介します。

<最新トレンドを押さえたオフィスの事例>
・フリーアドレス
・ミーティングスペース
・集中ブース
・フリースペース・カフェスペース・リフレッシュスペース
・自然光
・グリーン
・スケルトン天井
・特徴的な壁・アート

最新トレンドを押さえたオフィスの事例を見ていきましょう。

フリーアドレス

◆富士薬品 様

エントランスの先に、人と人が混じり合うパレットスペースが広がり、来客や社内の打ち合わせ、ランチタイムには食事もできるコミュニケーションスペースとして、設計した事例です。

執務室にユニバーサルデザインを取り入れたフリーアドレスを導入していることが特徴で、役職や部署の垣根を越えて、活発なコミュニケーションを取ることが可能です。同じ島デスクが並ぶシンプルな空間ですが、自分がどこにいるのかを説明できるよう、デスクの側面にフォネティックコードを用いたサインを設置しています。また、椅子には差し色を使い、色調にメリハリをつけていることも特徴です。

ミーティングスペース

◆スミセイ情報システム 様

企業ブランドコンセプトや強みから3つのキーワードを選定し、デザインとして取り入れた会議室が特徴的です。壁面には想像力を掻き立てるアートを設置して、活発な意見交換を促進しているほか、吸音パネルを設置し、外部に音漏れが発生しないように配慮しています。

在宅ワークの増加による遊休スペースを有効活用し、研修室兼多目的スペースも設置しています。グループディスカッションやセミナーなど、用途に合わせてデスクを移動させやすいように、デスク配置の目印としても使えるカーペットデザインを取り入れていることが特徴です。

集中ブース

◆HITOWAホールディングス 様

壁のないオープンな空間に、ミーティングゾーンや執務ゾーンを混在させ、あえて境界を曖昧にすることで、偶発的なコミュニケーションが生まれるよう工夫しています。「ABWワークスペース」には集中スペースや打ち合わせスペースがあり、業務内容や気分に合わせて、働く場所を自由に選べるワークエリアです。

大きく開放的な窓と、高層階からの眺望の良さがオフィスの特徴であるため、窓面を活かしたカウンタースペースも設置しています。従業員がラウンジのような感覚で利用できるため、気分転換がしやすく、リフレッシュした状態で仕事に臨むことにより、業務効率化も実現させています。

フリースペース・カフェスペース・リフレッシュスペース

◆山王 様

「知的生産性の向上」「コミュニケーションの活性化」「快適性」という3つのコンセプトのもと、オフィスデザインを行った事例です。デスクで行う通常業務以外のコミュニケーションや、アイデア創出をサポートする「共創空間」を設けており、空間内にはソファのようなラフなオープンエリアも設置しています。

また、多目的スペース「Atsumaru」を設置していることも、オフィスデザインの特徴です。食事やミーティング、セミナー、社員総会などさまざまな用途で利用できるスペースであり、広角WEBカメラも設置しているため、WEBミーティングにも対応できます。

◆ArtSpark Holdings 様

一部部署の移転に伴い、社内の大々的なレイアウト変更を行った事例です。プロジェクト前に課題として挙げられていた「暗くて狭い」「空気が悪い」といった欠点を改善するために、壁を取り払って広く大きいワンフロアにすることで、社員同士のコミュニケーションの活性化を図りました。

天井を抜いた「SPARK CAFE」は、トレンドを取り入れたオフィスデザインの象徴といえる存在です。社員の方々の休憩やミーティングスペースとしてだけでなく、リクルーティングやセミナーの会場としても用いられており、オフィスのなかでも特に賑わうスペースになりました。

自然光

◆トーマン・トイズ様

創造性を刺激しつつも、リラックスして落ち着いた気持ちで過ごせるオフィスを目指して設計した事例です。オフィス内の採光を最大限に活かし、ガラスやルーバーといった視線が抜ける間仕切りを採用することにより、明るく開放感のある空間に仕上げています。

グリーン

◆東急不動産 様

「オーガニックリボンが緑との交流をつなぐ、森のようなオフィス」をコンセプトに掲げ、デザイン監修で隈研吾建築都市設計事務所の協力を得て設計したコラボレーション案件です。

オフィスの所在地である渋谷のように多様性にあふれる場所を目指し、さまざまな素材を用いながら、多くの緑をフロア全体に散りばめています。トレンドのひとつである「バイオフィリックデザイン」を導入し、従業員が自分の居場所を見つけ出し、より活き活きとしたパフォーマンスを発揮することが可能となっています。

スケルトン天井

◆東急不動産 様

天井ボードを取り除いたスケルトン天井を導入し、圧迫感を減らしてストレスフリーな空間を実現した施工事例です。スケルトン天井には、オーガニックリボン(木製のルーバー)を幾重にも重ねていることが特徴で、河川のようにフロア全体をつなぎながら、自然と人の集まりを誘発させています。

特徴的な壁・アート

訪れた瞬間から南国の雰囲気を感じられるように、エントランスの壁には白の天然石を、床には白いデッキ風の仕上げを施しています。ヤシの木や会議室の海の壁がアクセントとなり、全体の雰囲気を引き立てていることが特徴です。

また、ワークスペースの壁一面にも南国の海と空が広がっており、床も海をイメージした爽やかな空間となっています。リフレッシュエリアには、南国をイメージさせる壁のアートに加えてパラソルを設置し、ゆったりとくつろげる空間に仕上げました。

オフィスの設備・レイアウトを変更する際のポイント

オフィスの設備やレイアウトを変更する際に意識すべきポイントは、次の5つです。

<オフィスの設備・レイアウトを変更する際のポイント>
・事前に管理会社に確認する
・コンセプトを明確にする
・社員の意見も取り入れる
・デザインだけでなく機能にも注目する
・オフィスデザインの専門家に相談するのがおすすめ

施工後のトラブルを予防するためにも、事前準備も入念に行いましょう。

事前に管理会社に確認する

管理会社の規約や法律により、リフォーム・リノベーションの内容が制限される可能性があります。独断でオフィスデザインを行うと、管理規約や消防法などに抵触する恐れがあるため、注意しましょう。デザインの内容や方向性が決まった時点で、管理会社と連絡を取り、工事をしても良いか確認することが重要です。

コンセプトを明確にする

オフィスデザインの目的と合致するコンセプトを決定します。コンセプトのトレンドとしては「ナチュラルベーシック」「シンプル&モダン」「カラフル&ポップ」があるため、自社の特徴に合ったものを選びましょう。

社員の意見も取り入れる

オフィスを日常的に活用する社員にも意見を出してもらい、オフィスデザインに反映させましょう。上層部や一部の担当者の独断でオフィスデザインを決めると、動線が悪くなり、むしろ作業効率が落ちる可能性もあります。

デザインだけでなく機能にも注目する

デザイン性に特化した設計を行うと、肝心の機能性が損なわれる恐れがあるため、要注意です。動線を意識した空間を作ることや、防音性・遮音性の高さにも気を配ること、災害や火災が発生した際の被害を軽減できるよう対策を施すことなどがポイントになります。

オフィスデザインの専門家に相談するのがおすすめ

オフィスデザインのトレンドは常に変化するうえ、自社に合ったトレンドを的確に見極めて取り入れる必要があります。先述したように、デザイン性と機能性の両立を目指す必要があることに加えて、ビルの規約や法律の範囲内でデザインを決定しなければなりません。

このような複雑な事情をクリアして、コンセプトやレイアウトを決めるのは困難なため、オフィスデザインを変更する場合は、オフィスデザインの専門家に相談するのがおすすめです。実績が豊富な会社に依頼することで、自社のコンセプトに沿ったオフィスデザインが提案されるほか、設計の手間を省いて日常の業務に集中できます。

まとめ

オフィスデザインを決めるうえで重要なポイントとなるのが、これからの「働く場」に求められることを考慮し、トレンドを取り入れたデザインを導入することです。会社のブランディングになるオフィスや、ウェルビーイングを意識したオフィス作りなどが、オフィスデザインにおける最新のトレンドとなっています。

オフィスデザインにトレンドを取り入れる際は、実績が豊富な専門家に相談することをおすすめします。株式会社オフィス・ラボでは、あらゆる規模の企業様に、最新トレンドを取り入れたオフィスデザインをご提案してまいりました。この記事の事例も参考にしながら、トレンドを取り入れたオフィスへの改修を検討していただければ幸いです。

オフィス環境営業部
この記事を書いた人
オフィス・ラボ担当者
オフィス環境営業部