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オフィス移転のスケジュール|期間・流れや成功させるためのポイントを徹底解説

2024.10.04 #ABW(フリーアドレス) #デザイン、什器家具 #移転改装

オフィス移転を成功させるために重要なのは、引越しの日時から逆算して綿密な計画を立てることです。オフィス移転にかかる期間は、通常8ヶ月~1年にもおよぶのが一般的です。

この記事では、オフィス移転のスケジュールを4つのフェーズにわけてご紹介します。オフィス移転を成功させるためのポイントにも触れながら、一連の流れをわかりやすく解説します。

オフィス移転にかかる期間・流れ

オフィス移転を計画するにあたって、何年前または何ヶ月前から取り掛かればいいのでしょうか。

 

オフィスの規模によっても異なりますが、オフィス移転にかかる期間は、準備期間から引越し後の手続きまでを合計すると8ヶ月~1年におよぶケースが多いです。オフィス移転を成功させるために、まずはおおまかな流れを確認して、綿密な計画を立てましょう。

<オフィス移転のおおまかな流れ>

  • 移転計画の立案
  • 移転先の決定、現オフィスの解約予告
  • 新オフィスの施工依頼、備品・機器の手配やインフラの手続き
  • 移転の告知
  • 各機関への届け出
  • 移転完了

 

上記はあくまでも一般的なオフィス移転の流れであり、状況により順序が入れ替わることや、内容が異なる可能性もあります。最適で無駄のないオフィス移転を成功させるためには、早期段階でオフィス移転のトータルプロデュースが可能な専門会社に相談することをおすすめします。

 

オフィス移転のスケジュール【1年~8ヶ月前】

オフィス移転のスケジュールとして、引越しの1年~8ヶ月前までに計画・実行すべきことは、以下の5つです。

 

<オフィス移転のスケジュール【1年~8ヶ月前】>

  • 移転目的を明確にする
  • 移転先の条件を設定する
  • 新オフィスを探し、契約する
  • 現オフィスの解約予告をする
  • 移転にかかる概算費用を算出する

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

①移転目的を明確にする

移転目的が明確でなければ、このあとに行う「移転計画」にブレが生じます。具体的な移転目的の例をいくつか見てみましょう。

<移転目的の具体例>

  • 従業員の増加に伴い広いオフィスに移転したい
  • 社内コミュニケーションが活性化しやすいオフィスに変えたい
  • 固定費を見直したい
  • 企業イメージやオフィス環境を向上・改善したい

なお、移転目的の検討方法には3つの手法があり、それぞれの特徴は以下のとおりです。

 

【移転目的の検討方法】

手法 特徴
トップダウン型 経営陣が策定したビジョンや方向性に基づき、プロジェクトメンバーが具体案をつくる
ボトムアップ型 社員の意見を吸い上げて移転目的をまとめ、経営陣に提案する
プロジェクト主導型 プロジェクトメンバーが主導となり移転目的を検討し、経営陣に提案する

 

これらの手法のうちひとつを選ぶことが一般的ですが、混合して移転目的を検討することもあります。

 

②移転先の条件を設定する

移転目的が明確に定まったら、移転先の条件を設定して移転の計画を具体化させましょう。

 

<移転先の条件例>

  • 立地(社員や取引先の利便性、周辺環境など)
  • 面積
  • 予算
  • 設備
  • 希望する移転日

 

すべての条件を完璧に満たした物件を見つけることは困難です。条件に優先順位を付けておき、譲れない条件を満たす物件を選びましょう。

 

③新オフィスを探し、契約する

移転先として望んでいる条件を満たした新オフィスを探し、契約を締結します。

 

移転先ビルの選定は、オフィスづくりの土台となる重要な要素です。利便性だけではなく、セキュリティやコストにも関わる重大な決断になるため、実績があり信頼できる仲介業者に依頼して新オフィスを探しましょう。

 

④現オフィスの解約予告をする

現オフィスの賃貸借契約書を開き、以下の内容を確認したうえで解約予告をします。

 

<賃貸借契約書の確認ポイント>

  • 解約予告のタイミング
  • 解約予告に間に合わない場合は違約金の金額
  • 原状回復の条件
  • 保証金や敷金の扱い

 

原状回復工事や引き渡し検査などは、不動産会社が対応するケースが多く、原則として立ち会い不要です。

 

⑤移転にかかる概算費用を算出する

オフィス移転には多くの費用がかかるため、おおよその金額を把握して、無理のない移転計画を立てましょう。オフィス移転にかかる費用は、以下のとおりです。

 

【オフィス移転にかかる費用の種類】

費用の種類 内容
新オフィスの構築費用 敷金・礼金などの初期費用、内装・インフラ工事費用 など
現オフィスの退去費用 原状回復工事費用、違約金 など
引越し費用 運搬費、不用品廃棄費用 など
その他の諸費用 必要書類の取得費用、新住所を記した名刺の作成費用 など

 

移転費用の相場はオフィスの規模や立地などにより異なります。社員数が多ければ多いほど移転費用も高額になり、想定外の費用がかかるかもしれません。不動産会社やオフィス移転の専門業者とも相談しながら、おおよその金額を把握しておくことが重要です。

 

オフィス移転のスケジュール【7~3ヶ月前】

オフィス移転の7ヶ月前~3ヶ月前までに計画・実行すべきことは、以下のとおりです。

<オフィス移転のスケジュール【7~3ヶ月前】>

  • 専門業者と契約・打ち合わせをする
  • 新オフィスのレイアウトを決める
  • 什器備品やOA機器の処分・発注を決める
  • インフラの手続きをする
  • 新オフィスの施工状況を確認する

詳細を解説していきます。

 

①専門業者と契約・打ち合わせをする

オフィス移転プロジェクトにおけるパートナーとなるのが、オフィス移転の専門業者です。物件選びのみならず、レイアウトの提案・内装工事・移転後の運用・アフターフォローなどをトータルで依頼できる業者を選びましょう。

 

業者の選定・契約後は、担当者と打ち合わせを重ねながらオフィス移転を具現化させていきます。

 

②新オフィスのレイアウトを決める

レイアウトを決める際は、執務スペース・休憩スペース・会議室などのおおまかな場所を決める「ゾーニング」を行ってから、細かなレイアウトを決めます。オフィスの使いやすさや働きやすさを決める重要なポイントなので、専門家に相談し、プロの意見を取り入れながらレイアウトを考えましょう。

 

③什器備品やOA機器の処分・発注を決める

移転先のオフィスでは使わない什器備品や機器は、引越しをする前に処分しましょう。反対に新たに必要となる機器は、エクセルなどを使って種類と個数を細かく計画・整理したうえで発注することをおすすめします。また、新たに購入する機器は、新オフィスに届くように発注すると、引越しの手間やコストを省けます。

 

④インフラの手続きをする

引越しの手続きとして、インフラの解約・新規契約手続きを進めます。手続きが必要な社内インフラの種類は次のとおりです。

 

<手続きが必要な社内インフラの種類>

  • 電気の解約・新規契約
  • 水道の解約・新規契約
  • 電話の解約・新規契約
  • インターネット回線の解約・新規契約

現オフィスを稼働させている期間は各種インフラを利用できる状態のままにしておき、新オフィスへの移転当日には各種インフラを利用できるように新規契約の手続きを済ませることが重要です。

 

⑤新オフィスの施工状況を確認する

新オフィスで計画どおりに内装工事が進んでいるか、発注した機器が新オフィスに到着しているかなど、新オフィスの施工状況を確認します。基本的には業者が施工の管理を行いますが、手違いにより希望どおりの施工が進んでいない可能性もあるため、施工を依頼したまま放置しないよう状況確認をするようにしましょう。

 

オフィス移転のスケジュール【2ヶ月前~前日まで】

オフィス移転の2ヶ月前~前日までに計画・実行すべきことは、次の6つです。

 

<オフィス移転のスケジュール【2ヶ月前~前日まで】>

  • ホームページや印刷物の住所を変更する
  • 取引先に移転を知らせる
  • 社員に移転の詳細を伝える
  • 移転前に必要な手続き・届け出をする
  • 搬出・搬入に立ち会い、問題ないか確認する
  • 荷造りをする

①ホームページや印刷物の住所を変更する

ホームページや印刷物に記載されている住所を、移転先の新しい住所に変更します。自社で発行している印刷物を確認して、旧住所が掲載された印刷物は破棄し、新しい印刷物に交換しましょう。具体的な印刷物は以下のとおり、さまざまな種類があります。

 

<住所が記載されている印刷物の種類>

  • 企業パンフレット
  • カタログ
  • チラシ
  • ポスター
  • 納品書、請求書、領収書
  • 名刺
  • 封筒
  • 社員証 など

デザイン変更が必要な名刺・社員証の発行には、時間がかかる場合があります。その他の印刷物に関しても、発注する数が多い場合は、直前に発注するとオフィス移転日までの納品が間に合わない可能性があります。移転先が確定して住所がわかった段階で、素早く発注しましょう。

 

②取引先に移転を知らせる

取引先に移転を知らせるタイミングとして適しているのは、移転の2ヶ月~1ヶ月前までです。以下の取引先には、早めに移転先の通知を兼ねた挨拶を済ませましょう。

 

<移転を知らせる必要のある取引先>

  • 業務上の関わりがあるすべての企業
  • 取引を行っている銀行などの金融機関
  • 運送業者など取引のある各種業者

通知・挨拶漏れがあると、移転先オフィスでの仕事に支障をきたす可能性があります。通知先のリストを作成して、すべての部署の担当者や責任者と共有し、通知や挨拶をし忘れることのないように対策しましょう。

 

③社員に移転の詳細を伝える

取引先への住所変更通知と並行して、全社員に対しても移転の詳細を伝えます。退去日までにはすべての荷物を整理・撤去する必要があるため、こちらも2ヶ月前~1ヶ月前までには移転先の通知が必要です。具体的な期日を記載して、その日までに引越しの準備を進めるよう指示しましょう。

 

個人単位・部単位の両方で廃棄するものと引越し先に持ち込むものをリストアップすると、社員の混乱を招かずにオフィス移転を成功させやすいです。また、PCやHDDなどのデータは運搬中のアクシデントで紛失するリスクがあるため、専門業者に依頼するなどしてバックアップを取りましょう。

 

④移転前に必要な手続き・届け出をする

オフィス移転に伴い、法務局や労働基準監督署などに必要書類を届け出る必要があります。また、社員の通勤経路の変更に伴う事務手続きも必要です。社外で行う主な手続きの内容と、手続きを行う場所を表にまとめました。

 

【オフィス移転で必要な手続きと届け出先】

手続き先 手続き内容・提出する書類
労働基準監督署 労働保険
警察署 車庫証明
郵便局 転居届
消防署 防火管理者選任届
電話局 電話架設・架線申込み、旧オフィスの電話撤去依頼

上記の詳細は、オフィス・ラボの「オフィス移転チェックリスト」よりご覧いただけます。届け出先の窓口や添付書類、届け出期限などは上記のリンク先をご参照ください。

 

⑤搬出・搬入に立ち会い、問題ないか確認する

オフィス移転の数日前には、引越しに伴う搬出・搬入作業が行われます。トラブルを避けるために、引越し業者や移転業者だけに任せずに立ち会いをし、問題ないか確認が必要です。立ち会いが休日の場合は、立ち会いに参加する社員に対して、休日出勤のスケジュール調整をしましょう。

 

⑥荷造りをする

オフィス移転の荷造りには、住宅の引越しよりも手間と時間がかかります。最低でもオフィス移転の1週間前までには荷造りの作業をはじめる必要があるため、「段ボール」「ガムテープ」「エアキャップ」などの資材を早めに確保しましょう。なお、荷造りのポイントは次のとおりです。

 

<荷造りのポイント>

  • ワゴンや書庫などの引き出しには養生テープを貼り、中身が飛び出さないように対策する
  • PCなどの電子機器につながっているケーブル類はすべて抜いておく
  • 電子機器はバックアップを取る
  • ラベルシールを貼り付けて移転先で段ボールの中身がすぐにわかるようにする

オフィス移転のスケジュール【当日~1ヶ月以内】

オフィス移転の当日〜1ヶ月以内に計画・実行することは、次の2つです。

 

<オフィス移転のスケジュール【当日~1ヶ月以内】>

  • 引越し当日、作業に立ち合う
  • 移転後に必要な手続き・届け出をする

引越し当日、作業に立ち合う

引越し当日は、オフィス移転のプロジェクトに携わった社員が作業に立ち会います。オフィス移転当日にすべきことは多いです。具体的な作業内容を確認しておきましょう。

 

<引越し当日にすべきこと>

  • 急遽発生したトラブルへの対応
  • 施工図の受け取りと保管
  • 新オフィス・旧オフィスの傷や汚れの写真撮影

PCなどの電子機器が作動しない、インターネットにつながらないといったトラブルは引越し当日に起こりがちです。専門知識を持つスタッフに出勤を依頼したり、専門業者にサポートを依頼したりして対応しましょう。

 

また、移転先だけでなく旧オフィスでトラブルが発生する可能性もあるため、新オフィス・旧オフィスの両方に担当者を配置することが大切です。

移転後に必要な手続き・届け出をする

オフィス移転後には、さまざまな期間に多くの書類を提出する必要があります。手続き先と手続き内容を表にまとめました。

 

【オフィス移転で必要な手続きと届け出先】

手続き先 手続き内容・提出する書類
社会保険事務所 適用事業所所在地・名称変更(訂正)届
法務局 本店移転、支店移転
税務署 事業年度、納税、給与支払い事業所等の開設・移転・廃止
都道府県税事務所 事業開始等申請書
公共職業安定所 事業主事業所各種変更届
労働基準監督署 労働保険、労働基準法に関するもの、安全衛生法に関するもの
警察署 車庫証明
郵便局 転居届
消防署 防火管理者選任届

上記の詳細は、オフィス・ラボの「オフィス移転チェックリスト」に記載しています。届け出先の窓口や添付書類、届け出期限などのスケジュールは、上記のリンク先からご確認ください。

 

オフィス移転を成功させるための3つのポイント

ここまではオフィス移転の基本的なスケジュールについて、4つのフェーズにわけてご紹介しました。スケジュールを把握して実行することに加えて、以下3つのポイントを意識すると、オフィス移転がさらに成功しやすくなります。

 

<オフィス移転を成功させるための3つのポイント>

  • 業者選びは慎重に行う
  • 移転後は効果検証・改善を行う
  • 移転をトータルサポートしてくれる業者に依頼すると安心

業者選びは慎重に行う

オフィス移転業者は慎重に選びましょう。オフィス移転業者は、社内で任命したオフィス移転プロジェクトのチームや担当者とタッグを組んでプロジェクトを推進します。オフィス移転が成功するかどうかの鍵を握るのがオフィス移転業者なので、内装デザインや費用だけではなくさまざまなポイントから比較し、実績が豊富で信頼できる業者を選びましょう。

 

移転後は効果検証・改善を行う

オフィス移転は、移転して終わりだけではありません。移転後のオフィス機能や働き方など、社員にとって大きく環境が変わります。移転後は目的としていたオフィス環境が実現できたか効果検証を行い、その内容を見て改善していきましょう。データに基づいた分析に加えて、社員へのアンケート調査などの実施もおすすめできます。

 

移転をトータルサポートしてくれる業者に依頼すると安心

ひとことでオフィス移転業者といっても、対応できる作業の範囲や得意・不得意の分野は業者によってさまざまです。内装などのデザインに特化したオフィス移転業者もあれば、プランニングからアフターフォローまでをトータルサポートしてくれる業者もあります。

 

安心してオフィス移転を推進したい場合は、トータルサポートに対応するオフィス移転業者の利用がおすすめです。デザイン性やコストバランス、レイアウト変更に伴う内装工事の提案、移転後の運用・アフターフォローまで、あらゆる業務に対応してくれます。

 

まとめ

オフィス移転にかかる期間は、目安として8ヶ月~1年かかり、この間にやるべきことはたくさんあります。オフィス移転を成功させるためには、オフィス移転の目的や条件を明確にし、スケジュールを細かく把握しながらプロジェクトを進めることです。また、その実現には実績があり信頼できるオフィス移転専門業者に依頼することが重要です。

 

「オフィス・ラボ」なら、オフィス・店舗移転のトータルプロデュースが実現できます。働く環境づくりに関するノウハウを生かし、新オフィスのデザイン・レイアウトからアフターフォローまでをワンストップで行います。お客様の予算内でさまざまな「オフィスの在り方」をご提案できるため、お気軽に当社へお問い合わせください。

オフィス環境営業部
この記事を書いた人
オフィス・ラボ担当者
オフィス環境営業部