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オフィスコミュニケーションが重要な理由とは?活性化するためのレイアウトや制度を紹介

2024.10.04 #ABW(フリーアドレス) #コミュニケーション #働き方

最近ではテレワークを導入する企業が増え、社員の働き方はここ数年で大きく変化しました。テレワークにも独自のメリットがありますが、反対にテレワークの課題として挙げられることが多いのが、会話が不足するなどのコミュニケーションに関わる問題です。

今回は、企業にとってオフィスコミュニケーションが重要な理由を解説したうえで、オフィスコミュニケーションを活性化させるためのオフィスレイアウトや制度をご紹介します。

オフィスコミュニケーションの活性化が重要視される理由

テレワークを導入した結果、オフィスコミュニケーションを活性化させる重要性を改めて認識したという方も多いかもしれません。オフィスコミュニケーションの活性化が重視される主な理由は、以下の3点です。

<オフィスコミュニケーションの活性化が重要視される理由>

  • 業務効率や生産性が向上する
  • アイデアが生まれやすくなる
  • エンゲージメント向上につながる

それぞれを詳しく解説します。

業務効率や生産性が向上する

オフィスコミュニケーションは業務効率や生産性の向上に直結します。コミュニケーションを取る機会が増えると、情報伝達がスムーズになって報告・連絡・相談の頻度が上がり、コミュニケーション不足が原因によるミスを減らせる可能性が高いです。また、上層部が持つビジョンを全社員に浸透させやすくもなります。

あらゆる社員が自由にコミュニケーションを取れるように改善すると、他部署に所属している社員とも良好な関係を築きやすくなります。これにより業務をスムーズに進めやすくなり、生産性の向上にも役立つのです。

アイデアが生まれやすくなる

部署や部門といった垣根を超えたオフィスコミュニケーションにより、さまざまな視点から多様性のある意見交換が行われると、これまでにはなかった斬新なアイデアも生まれやすくなります。毎日同じメンバーでやり取りをしていると、意思決定や課題解決に向けた手法が硬直化しがちです。オフィスコミュニケーションの活性化により、何気ない会話や雑談から意見やアイデアが生まれイノベーションの創発に役立ちます。

エンゲージメント向上につながる

社員エンゲージメントが向上し、離職率を抑えやすくなることも、オフィスコミュニケーションを活性化させるメリットです。退職の理由として「孤独感」を挙げる社員は少なくありませんが、コミュニケーション体制を強化すれば、孤独感が原因による離職を避けやすくなります。相談がしやすく、孤立しにくい環境を構築することによって社員が「自分の居場所」を見つけやすくなり、結果として会社への帰属意識も高まるのです。

オフィスコミュニケーションの課題

ウィズコロナ・アフターコロナにより私たちの働き方は大きく変わりました。リモートワークやハイブリッドワークには「満員電車に乗らなくてよい」「プライベートを充実させやすい」といった特有のメリットがあり、今後もリモートワーク・ハイブリッドワークの継続を希望する社員も多いです。

しかし充実したオフィスコミュニケーションを実現させるためには、社員に出社してもらわなければなりません。出社に対して消極的な社員に喜んで出社してもらうためには、現在求められているオフィスコミュニケーションのかたちを意識したオフィス作りや、オフィスコミュニケーションを促進する新しい工夫を取り入れることが重要です。

現在求められているオフィスコミュニケーションのかたち

コロナをはじめとする社会情勢や、若者の意識変化により、求められるオフィスコミュニケーションのかたちは劇的に変化しています。従来のオフィスコミュニケーションのかたちと、これからのオフィスコミュニケーションのかたちの違いを整理して、どのようなギャップが生まれているのかを確認しておきましょう。

<求められているオフィスコミュニケーションのかたち>

  • 従来のオフィスコミュニケーション
  • これからのオフィスコミュニケーション

従来のオフィスコミュニケーション

従来のオフィスコミュニケーションで重視されていたのは「いかに組織運営を円滑に進められるか」です。そのために社員それぞれ固定の席を作り、部署ごとに島を作りデスクを向かい合わせに設置するといったオフィスが一般的でした。

この働き方では、業務に関わりのある社員とのコミュニケーションは取れるものの、他部署の社員と活発にコミュニケーションを取ることができません。そこで行われていた対策がいわゆる「飲みニケーション」で、業務終了後に飲み会をするなど、他部署との交流は積極的に機会を作る必要がありました。

これからのオフィスコミュニケーション

これからのオフィスコミュニケーションにおいて求められるのは、部署や役職といった垣根を越えて気軽にコミュニケーションを取れるオフィスです。

これまでは当たり前だった固定席からフリーアドレスに変えたり、リフレッシュスペースを設けたりと、よりフランクなかたちでコミュニケーションを取れるオフィスが求められています。現代の需要に合ったオフィスへと改善することにより、飲み会などの機会を減らしたとしても、勤務中に充実したコミュニケーションを取りやすくなるでしょう。

また、社員が出社したくなるような設備を取り入れるといった工夫も必要です。本来はテレワークを希望していた社員も、出社したいと思えるようなオフィスを整えることにより、生産性やエンゲージメントの向上を生み出しやすくなります。

オフィスコミュニケーションを促進する工夫【レイアウト・設備】

オフィスコミュニケーションのメリットを最大化するためには、先述したとおり「これからのオフィスコミュニケーション」や「社員が出社したくなるオフィス」を意識した空間作りが必須です。具体的に6つの案をご紹介するので、自社にとって適切な施策があるか確認してみましょう。

<オフィスコミュニケーションを促進するレイアウト・設備>

  • フリーアドレス制にする
  • デスクをジグザグに配置する
  • ミーティングスペースの選択肢を増やす
  • リフレッシュスペースを設ける
  • 社員食堂やオフィスカフェを設ける
  • 遊びスペースを設ける

フリーアドレス制にする

フリーアドレスとは、これまで一般的だった固定席とは異なり、社員が毎日オフィス内の好きな席を選んで自由に働ける制度です。デスクに付帯する収納の代わりに、個人用のロッカーを導入して、社員それぞれに持ち物を管理してもらいます。

フリーアドレス制を導入すると、社員はその日の気分や仕事内容に応じた場所で作業ができます。隣り合う社員も毎日のように異なるため、部署や年齢、地位の垣根を取り払ったコミュニケーションが可能になり、イノベーションを創出しやすくなることがメリットです。

デスクをジグザグに配置する

今すぐにできるレイアウト変更例としておすすめしたいのが、デスクをジグザグに配置する工夫です。オフィス内の特定のエリアをわざと歩きにくくすることにより、単純な配置と比較して社員同士が接点を持つ機会が増え、コミュニケーションを取る機会が増えます。

この設置方法は、ヤフー株式会社の新社屋にも取り入れられている施策です。

ミーティングスペースの選択肢を増やす

ひとことでミーティングといっても、その目的や内容によって適切な空間が異なります。

<ミーティングスペースの選択肢>

  • 落ち着いて話せる個室
  • 気軽に話せるオープンなミーティングスペース
  • 立って話せるミーティングスペース
  • 食事をしながら会話ができるミーティングスペース など

上記のように複数のテーマを持たせたミーティングスペースを複数用意することにより、オフィスコミュニケーションの機会は大幅に増えるでしょう。

リフレッシュスペースを設ける

瞬間的に仕事から離れられる「リレッシュスペース」の増設を望む社員も多いです。オン・オフを切り替えられるスペースを設けると、社員が気分転換をしやすくなるほか、リラックス効果も高められます。このような効果により、業務効率や生産性の向上といった企業にとってのメリットも生まれやすくなるでしょう。

社員食堂やオフィスカフェを設ける

社員食堂やオフィスカフェの増設も、オフィスコミュニケーションを促進でき社員にも喜ばれる対策です。業務時間外に行われる「飲みニケーション」に抵抗を覚える社員でも、ランチタイムなら気軽に同僚との食事を楽しみやすく、さまざまな会話をしてコミュニケーションを取れるでしょう。

社員食堂があれば社員がお弁当を用意する手間も省けますし、カフェスペースは社員のリフレッシュスペースとしても機能します。「おいしく・楽しく食事ができるから」といった理由で、出社に対して前向きになる社員が増える可能性も考えられます。

遊びスペースを設ける

リフレッシュスペースの一種として、遊びスペースを設ける企業も増えています。具体的な事例をいくつか見てみましょう。

<オフィス内に設ける遊びスペースの一例>

  • ダーツ
  • ビリヤード
  • 卓球台
  • 麻雀卓

遊びすぎてしまわないように、必要に応じてルールを決める必要はありますが、遊びスペースは社員のストレス解消にも役立ちます。社員が「得意」や「好き」を表現しやすいスペースにもなるため、内向的な性格の社員ともコミュニケーションを取りやすくなるでしょう。

オフィスコミュニケーションを促進する工夫【制度・イベント】

先ほどはレイアウトや設備といった観点から見たオフィスコミュニケーションの改善策をご紹介しました。それに加えて以下のような制度・イベントを取り入れることにより、さらにオフィスコミュニケーションを促進できます。

<オフィスコミュニケーションを促進する制度・イベント>

  • メンター制度を導入する
  • 1on1ミーティングを実施する
  • 定期的に社内イベントを実施する

メンター制度を導入する

メンター制度とは、直属の上司とは別に、先輩社員が新人や若手社員の相談役につく仕組みです。業務に関する相談ではなく、キャリア全般や人間関係などの悩みを聞きながら、メンタル面でのサポートを行うことがメンター制度の特徴です。

メンター制度があると、上司に対しては相談しにくいことでも気軽に相談できるようになり、仕事に対する不安やストレスを解消しやすくなります。相性のよいメンターがつくと、相談をする社員はモチベーションやパフォーマンスを高めやすいです。また、メンターにとっても責任感やリーダーシップを培う機会となるため、相乗効果を見込めます。

1on1ミーティングを実施する

1on1ミーティングでは、すべての社員がミーティング上の主役となるため集中しやすく、有意義なコミュニケーションが取れる絶好の機会となります。上司と部下が双方向でコミュニケーションを取る時間を設けることにより、それぞれの目標やビジョンを共有ながらディスカッションをし、相互理解を深められる点がメリットです。

定期的に社内イベントを実施する

全員参加の社内イベントを実施すると、普段は関わりの薄い部署の社員と会話をする機会が生まれ、オフィスコミュニケーションを活性化させられます。お花見やバーベキューなど、季節に応じたイベントであれば取り入れやすいこともメリットです。誕生日会やボードゲームなどのイベントを行うと、参加者の素顔も見えてきます。

オフィスコミュニケーションを促進する際のポイント

オフィスコミュニケーションを促進させるときは、以下のポイントを意識しましょう。社員の希望を反映させたオフィス作りや、より安心して活用できるオフィス作りに役立ちます。

<オフィスコミュニケーションを促進する際のポイント>

  • 社員の意見をアンケートなどで調査する
  • 1人で集中できるスペースも設ける
  • セキュリティ対策を強化する

社員の意見をアンケートなどで調査する

そもそもなぜコミュニケーションを活性化できていないのかを知るためには、社員の声を聞くことが大切です。どうすればオフィスコミュニケーションを増やせると思うか、社員の意見をアンケートなどで調査しましょう。アンケートにより現状のオフィスの課題を明確化できれば、必要な設備や施策が見えてきます。

1人で集中できるスペースも設ける

社員が1人で集中できるスペースも設けることもポイントです。コミュニケーションの活性化を意識しすぎたオフィスレイアウトにすると、顧客とのオンラインミーティングなど作業に集中したいときに必要な場所が失われてしまいます。専用のブースを設けたり、パーテーションを使って簡易的な個室を作ったりして、生産性を低下させないように対策することも大切です。

セキュリティ対策を強化する

オフィスレイアウトの変更にあわせて、セキュリティ対策の強化も必要です。コミュニケーションの活性化を意識してオープンスペースを増やすと、機密情報が漏洩するリスクが高まります。社外の人が立ち入れる場所には機密資料を保管しない・持ち込まないといった管理を厳重にし、オープンスペースのエントランスのセキュリティを強化するなど、会社の利益を守る対策が必要です。

まとめ

オフィスコミュニケーションを活性化させることにより、業務効率や生産性、エンゲージメントが向上するほか、アイデアも生まれやすくなります。そのためには、フリーアドレス制にする、ミーティングスペースの選択肢を増やす、リフレッシュスペースを設けるなど、オフィスコミュニケーションを促進する工夫が必要です。ウィズコロナ・アフターコロナにより変化した働き方にも対応しながら、出社することをすべての社員が楽しめるような空間作りを目指しましょう。

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オフィス環境営業部
この記事を書いた人
オフィス・ラボ担当者
オフィス環境営業部