オフィスリノベーションで生産性向上!期待できる効果や注意点、費用について解説
オフィスの建物や内装の劣化、出社人数の変化などを理由に移転を検討したものの、予算の都合で難しいという企業は少なくありません。そんな場合におすすめできるのが、現在のオフィスを維持しながら、機能と価値を大幅に向上させられるオフィスリノベーションです。
この記事では、オフィスリノベーションにより期待できる効果や注意点を解説します。オフィスリノベーションの費用相場や、依頼する業者の選び方、そしてオフィスリノベーションの実例を画像付きでわかりやすくご紹介します。
オフィスリノベーションとは
オフィスリノベーションとは、工事や設備の交換などにより現在のオフィスの機能や価値を高め、より働きやすい環境を構築することです。オフィスリノベーションの実施により、業務効率化・生産性向上・経費削減・企業イメージ向上・社員のモチベーションアップなどといった効果を見込めます。
リノベーションが注目されている背景
リノベーションが注目されている背景には、コロナ禍以降の働き方の変化が挙げられます。かつては全社員がオフィスに出社して働くのが多くの企業にとって当たり前でしたが、現在は自宅を中心としたリモートワークを取り入れる企業が増加しました。
従来はオフィス内に社員1人につき1席を確保する必要がありましたが、リモートワーク等により出社人数が限られる場合はオフィスのスペースに無駄が生じます。このため、座席数を圧縮して生まれたスペースを有効活用できるオフィスリノベーションが注目されているのです。
リノベーションとリフォームの違い
リノベーションとリフォームは、以下のように定義が異なります。
【リノベーションとリフォームの定義】
リノベーション | ・機能、価値の再生のための改修 ・その家での暮らし全体に対処した、包括的な改修 |
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リフォーム | ・原状回復のための修繕営繕不具合箇所への部分的な対処 |
リノベーションは、工事前の状態と比較して機能性や価値を向上させるために行うものです。一方のリフォームは、老朽化もしくは故障した箇所を新築時の状態へ戻すために行います。リノベーションとリフォームには、期待できる効果に大きな違いがあるのです。
オフィスリノベーションに期待できる効果
オフィスリノベーションに期待できる効果として、以下の5点を詳しく見ていきましょう。
<オフィスリノベーションに期待できる効果>
- 業務効率化につながる
- コミュニケーションが活性化し、生産性が向上する
- 経費削減につながる
- 企業イメージが向上する
- 社員のモチベーションがアップする
業務効率化につながる
現在の働き方に合わせて、レイアウトを最適化できることがオフィスリノベーションの魅力です。オフィス全体のレイアウトを見直すと導線の改善につながり、移動距離の短縮といった効果を見込めるため、業務効率化につながります。
コミュニケーションが活性化し、生産性が向上する
オフィスリノベーションにより、社員同士のコミュニケーションが活性化される可能性が高いです。たとえば「ミーティングスペースを設置する」「パーテーションを撤去する」などの施策で社員同士の交流が活発化し、生産性の向上に向けた起爆剤にもなります。
経費削減につながる
多くの企業にとって課題となる固定費・経費の削減も実現させられます。電気代がかかりやすい白熱電球から消費電力の少ないLED電球への交換や、最新の省エネ機能を搭載したエアコンへの交換もオフィスリノベーションのひとつです。これらの施策により、オフィス移転をしなくても理想のオフィス環境が整えられるため、移転費用も削減できます。
企業イメージが向上する
企業イメージの向上につながる点もオフィスリノベーションのメリットです。オフィスは企業のブランドやコンセプトを表現する場所でもあります。訪問者にポジティブなイメージを与えることにより商談がスムーズにまとまりやすくなるほか、採用面でも優秀な人材の確保に役立つ可能性も高いでしょう。
社員のモチベーションがアップする
オフィスの環境を一新することで、社員のモチベーションもアップします。快適な労働環境を整えることにより、仕事に集中できる社員が増えれば、業績アップを実現させられる可能性が高いです。また、自社への愛着心も深まるため、離職率も下げられる可能性も見込めます。
オフィスリノベーションの種類・費用相場
オフィスリノベーションにかかる費用は、オフィスの広さやリノベーションの内容により大幅に異なります。そのため目安として、オフィス全体を改装する「フルリノベーション」、必要な箇所のみを改修する「ポイントリノベーション」それぞれの費用相場をご紹介しましょう。
フルリノベーション
フルリノベーションとは、建物の基礎・柱・屋根などの根幹となる部分だけを残し、内装や設備をすべて交換する工事です。内装の変更に加えて、耐震性・耐久性の向上も実現させられます。フルリノベーションの費用相場は、以下のとおりです。
【フルリノベーションの費用相場】
1坪あたりの費用相場 | 10万円~30万円 |
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30坪(100平米)の費用相場 | 1,000万円~3,000万円 |
ポイントリノベーション
ポイントリノベーションとは、必要な箇所だけに行う工事です。壁紙を張り替えたり、床をタイルカーペットに変更したり、新しい空調設備に交換したりといった工事内容がポイントリノベーションにあたります。
費用は導入する設備の費用と工事費用の合計額で、工事の内容により相場が大きく異なります。
オフィスリノベーションに使える補助金・助成金
オフィスリノベーションには、以下の補助金・助成金を申請できる可能性があります。
【オフィスリノベーションに使える補助金・助成金】
種類 |
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ものづくり補助金
|
IT導入補助金
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受動喫煙防止対策
助成金
|
事業承継・引継ぎ
補助金
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小規模事業者
持続化補助金
|
助成金 |
750万円~1,250万円
|
ITツール費用の
2分の1 ※上限450万 |
【飲食店】
工事費用の3分の2 【それ以外】 2分の1 ※いずれも上限100万 |
【経営革新】
補助率2分の1 ※上限300万 【専門家活用】 補助率2分の1 ※上限400万 |
【通常枠】
補助率3分の2(上限50万) 【その他】 上限200万 |
申請できるケース |
新規事業に向けた
設備投資を行う場合 |
ITツールを
導入する場合 |
喫煙所・分煙所を
設置する場合
|
事業継承により
新しい取り組みを 行う中小企業など
|
生産性向上を目的に工事を行う
小規模な法人や個人事業主
|
詳しくは、各補助金・助成金の公式サイトをご確認ください。
オフィスリノベーションの前に!確認すべき4つの注意点
オフィスリノベーションを業者に依頼・実施する前に、確認すべき注意点が4つあります。
<オフィスリノベーションの前に確認すべき注意点>
- リノベーション・原状回復に関するルールを確認する
- 建築基準法など関連法律を確認する
- 工事中に業務を行う場所を確保する
- リノベーションの目的を明確にする
工事後の思わぬトラブルを防ぎ、オフィスリノベーションの効果を最大化するために、必ず確認しておきましょう。
リノベーション・原状回復に関するルールを確認する
建物により、リノベーションできる範囲が決められていたり、リノベーションそのものが許可されなかったりするケースがあります。たとえば他社も利用する共有スペースや、建物の外観に関わる改装は認められないことが一般的です。そのため、リノベーションできる範囲の事前確認が必要です。
また、賃貸物件の場合は、退去時に原状回復をしなければなりません。賃貸借契約時から設置されていたパーテーションをオフィスリノベーションで撤去する場合、退去時にはパーテーションを元の状態に戻す工事が必要です。原状回復も見越して、ルールや退去時にかかる費用の計算も行いましょう。
建築基準法など関連法律を確認する
オフィスリノベーションは建築基準法に基づいて行う必要があり、あらかじめ役所等に「建築確認申請」の届け出が必要です。また、工事の内容は消防法などの関連法律も遵守した範囲内に限られるため、実施する工事が法律に違反しないかどうかを確認しましょう。
工事中に業務を行う場所を確保する
大規模なオフィスリノベーションの場合、工期は1ヶ月以上におよぶケースが多く、状況に応じて工事中に業務を行う場所の確保が必要です。近隣で利用できるレンタルオフィスやシェアオフィスがあるかを確認し、余裕をもって代替オフィスを契約しておきましょう。
リノベーションの目的を明確にする
オフィスリノベーションの目的を明確化させることも大切です。オフィスリノベーションは、主に以下のような目的のために行われています。
<オフィスリノベーションの主な目的>
- 社員のコミュニケーションを活性化させたい
- 仕事に集中できる環境に改善したい
- 省エネ性の高い機器に交換して固定費を削減したい
- 業務効率化のために仮眠室が欲しいという要望を受けた
- ミーティングルームを新設したい
- Webミーティングができる部屋を作りたい
目的を定めないままオフィスリノベーションの工事を行うと、コストパフォーマンスが低い結果になりがちです。まずは社員へのアンケート調査なども進めながら自社が抱えている課題を洗い出し、何のためにオフィスリノベーションをするのかを明確化し、課題を解決するためのプランを立てましょう。
オフィスリノベーションを依頼する業者の選び方
を実施する業者は多く、どのような業者に依頼すれば良いのか悩んでいる担当者の方も多いでしょう。オフィスリノベーションを成功させるためには、以下の特徴を満たした業者を選定することが大切です。
<オフィスリノベーションを依頼する業者の選び方>
- 実績が豊富な業者を選ぶ
- 法令に詳しい会社を選ぶ
- 料金が明瞭な会社を選ぶ
まずは上記に該当する業者をいくつかピックアップし、相見積もりを取りましょう。なぜこれらのポイントを満たす企業を選ぶべきなのかを、深掘りして解説します。
実績が豊富な業者を選ぶ
まずは、施工実績が豊富な業者を選ぶことが大切です。業者により得意分野はさまざまなので、住宅へのリノベーションではなく、オフィスのリノベーション実績が豊富な会社を選んでください。施工事例を見ながら、以下のポイントを満たすか確認しましょう。
<リノベーション業者の実績を評価するポイント>
- 大小さまざまな規模のオフィスリノベーションを実施した経験があるか
- 自社と同等規模のリノベーションを得意としているか
- コンセプトや施工目的が具体的に紹介されているか
- 参考になる画像が掲載されているか
主な実績は各リノベーション業者のHPに記載されているので、上記のポイントをチェックしてみましょう。
法令に詳しい会社を選ぶ
オフィスリノベーションを実施する際は、以下のような法令を確認し、その範囲内で工事を行わなければなりません。
<オフィスリノベーションに関連する主な法律>
- 建築基準法
- 消防法
- 事務所衛生基準規則 など
これらの法令に詳しくない業者にリフォームを依頼すると、最悪の場合は工事後に法令違反が発覚し、工事のやり直しが必要になります。オフィスリノベーションに無駄なコストや期間をかけずに済むように、法令に詳しい会社を選ぶことも大切です。
料金が明瞭な会社を選ぶ
オフィスリノベーションにかかる費用はケースバイケースです。それだけに、料金が不明瞭な会社にオフィスリノベーションを依頼するのは得策ではありません。見積もりでわからないことや疑問に感じたことがあれば担当者に質問し、明確で納得できる回答を得られない場合は契約を見送りましょう。
オフィスリノベーションの事例
先述したとおり、オフィスリノベーションを依頼する業者を選ぶ際に大切なポイントのひとつが「実績」です。この項目では、株式会社オフィス・ラボが実施したオフィスリノベーションの事例を3つご紹介します。
<オフィスリノベーションの事例>
- 東急不動産 様
- ロバート・ウォルターズ・ジャパン 様
- 横河電機 ラーニングセンター 様
東急不動産様
面積 | 501坪以上 |
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施行内容 | 改修 |
エリア | 東京都 |
渋谷ソラスタ7Fにあるオフィスのリニューアル工事で、コンセプトは「オーガニックリボンが緑との交流をつなぐ、森のようなオフィス」です。隈研吾建築都市設計事務所にてデザイン監修を行ったコラボレーション案件で、生命力のあるオフィス空間を実現しています。社員が活き活きとしたパフォーマンスを発揮しやすいオフィスへのリノベーションを行いました。
ロバート・ウォルターズ・ジャパン様
面積 | 501坪以上 |
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施行内容 | 改修 |
エリア | 東京都 |
デザインのコンセプトを「ORIGAMI」に定め、各所にORIGAMIのモチーフを表現しています。象徴的なのはエントランス部分で、鉄板を折り曲げて表現した造作は、アンバランスな納まりでありながら完成されたデザインとして評判です。
横河電機様 ラーニングセンター
面積 | 501坪以上 |
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施行内容 | 改修 |
エリア | 東京都 |
オフィスとして使われてきた築40年の建屋を研修施設として1棟をリノベーションした事例です。「誰でも、誰とでも学びやすい環境」のコンセプトを「YOKOGAWA CAMPUS」に置き換え、社員が意欲をもって自発的に学べる場となるように、光が入りやすく開放感がありコミュニケーションを取りやすい空間を作りました。
まとめ
オフィスリノベーションは、コロナ禍による働き方改革で注目度を高めています。業務効率化や生産性の向上などにつながることがオフィスリノベーションの魅力です。依頼する業者を選定する際は、実績が豊富かつ法令に詳しく、料金が明確な会社を選びましょう。
「オフィス・ラボ」には、大小さまざまな規模のオフィスリノベーションを手掛けた実績があります。コンセプトを丁寧にうかがい、目的を果たせる設計をご提案するほか、施工からアフターフォローまで責任をもったご対応が可能です。まずは当社の施工事例をご確認いただき、お気軽にお問い合わせください。