オフィスの環境改善やイメージアップに向けた取り組みとして、オフィスグリーン(オフィス緑化)を導入する企業が増加中です。オフィスグリーンの導入を検討しているものの、おしゃれな取り入れ方やレイアウトが思いつかず、悩んでいる担当者の方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、オフィスにグリーンを取り入れる方法やおしゃれなレイアウト、オフィスにおすすめのグリーン・植物などをご紹介します。また、オフィス緑化により期待できる効果や、オフィス緑化の導入を成功させるポイントも解説します。
オフィスにグリーンを取り入れる(オフィス緑化)の効果
オフィス緑化により期待できる効果は、主に以下の5つです。従業員が快適に働ける環境を整えられるだけでなく、ブランディングへの効果も期待できるため、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
<オフィスにグリーンを取り入れる(オフィス緑化)の効果>
・ストレス緩和・集中力向上につながる
・目の疲労を軽減できる
・生産性が向上する
・圧迫感を与えることなく、空間を区切れる
・会社のブランディングになる
ストレス緩和・集中力向上につながる
グリーンが多い環境ではα波が増幅され、心身の緊張が緩和されるため、気持ちが穏やかになるとされています。色だけでなく、植物が持つ特有の香りや動きも従業員に癒やしを与えるため、ストレス緩和や集中力向上につながる可能性が高いです。
目の疲労を軽減できる
グリーンは波長が短いため、グリーンを眺めているときは、目の水晶体があまり変化しません。網膜への負担を抑えて目を休ませられるため、眼精疲労の軽減にも期待できます。
生産性が向上する
先述した理由により、ストレス緩和や集中力の向上を実現できれば、おのずと生産性の向上にもつながります。また、植物がきっかけで社員同士のコミュニケーションが増える事例もあり、これも生産性を向上させる要因のひとつです。
圧迫感を与えることなく、空間を区切れる
オフィス内の空間を遮るときのパーテーションや、家具の代用品としてもグリーンを活用できます。無機質で高い壁を設置すると圧迫感を与える恐れがありますが、グリーンなら従業員を癒やす効果が期待できるため、一石二鳥です。
会社のブランディングになる
会社のブランディングに活かせることも、オフィス緑化のメリットです。グリーンには「調和」「若々しさ」といったポジティブなイメージがあり、前向きで明るい社風を連想させられます。社外に向けたアピールポイントになることに加え、優秀な人材を確保しやすくなるなどの効果にも期待できるでしょう。
オフィスに取り入れるグリーンの種類
オフィスに取り入れるグリーンの種類は、次の2つです。それぞれ特徴が大きく異なるため、自社に適したグリーンを導入しましょう。
<オフィスに取り入れるグリーンの種類>
・観葉植物(本物の植物)
・フェイクグリーン
観葉植物(本物の植物)
植木鉢に土を入れて植えた、生きている本物の植物です。ストレスや眼精疲労の緩和といった効果に期待できますが、水やりや枯れ葉を取り除くといったメンテナンスには、やや手間がかかります。また、オフィスビルによっては、観葉植物の設置を禁止している場合があるため、注意しましょう。
フェイクグリーン
本物の植物そっくりにつくられた、人口の観葉植物がフェイクグリーンです。水やりなどの世話をする必要がなく、そのままの状態を維持できます。本物とまったく同じ効果は期待できませんが、そのぶんコストを抑えて導入できることもメリットです。
オフィスにグリーンを取り入れる方法・おしゃれなレイアウト
オフィスにグリーンを取り入れる方法は、さまざまです。この項目では、グリーンをおしゃれに取り入れるレイアウトの方法を6つご紹介します。
<オフィスにグリーンを取り入れる方法・おしゃれなレイアウト>
・床に置く
・デスクに飾る
・上から吊るす(ハンギンググリーン)
・壁に飾る(ウォールグリーン)
・棚上に飾る
・間仕切りとして置く(パーテーショングリーン)
床に置く
もっとも手軽にグリーンをレイアウトする方法が、鉢植えをそのまま床の上に置く方法です。エントランスや打ち合わせスペース、応接室などに鉢植えごと設置するだけなので、簡単です。天井付近まで葉が伸びていると窮屈に見えるため、天井までの空間にゆとりを持たせると良いでしょう。
デスクに飾る
小さいサイズの鉢植えならば、デスクの上に設置して飾るのがおすすめです。会議室などに設置している長方形などの大きなテーブルの場合、天板の中央部分にグリーンを配置すると視線を引き付けやすくなり、空間の印象が引き締まります。
上から吊るす(ハンギンググリーン)
吊り下げタイプのプランターを使って、上から吊るす方法です。グリーンを宙に浮かせることにより、開放的な雰囲気を演出できます。カウンター席の上部などには、とくにマッチしやすいでしょう。
壁に飾る(ウォールグリーン)
壁の一部もしくは一面に、インテリアとしてグリーンを飾る方法も効果的です。オフィスの壁が白いままでは単調な印象になりがちですが、グリーンを導入するとオフィス全体がさわやかな雰囲気になり、おしゃれな空間に早変わりします。
棚上に飾る
壁面収納や大型家具と天井の間など、棚上にはデッドスペースが生まれがちです。そのままでは間の抜けた印象になりますが、ここにグリーンを飾ると華やかな空間に生まれ変わります。空間づくりへのこだわりも感じさせられる、ディスプレイの方法です。
間仕切りとして置く(パーテーショングリーン)
目隠しやエリア分け、動線の確保などを目的とした間仕切りとして、グリーンを導入するのもおすすめです。空間の機能性を高めつつ、癒やし効果も与えられるレイアウトとして効果を発揮します。圧迫感や違和感を与えずに、パーテーション代わりとしてグリーンを活用できるでしょう。
オフィスにおすすめのグリーン・植物
観葉植物にはさまざまな種類があり、オフィスへの設置に適しているものもあれば、メンテナンスの手間がかかるなどの理由で、オフィスには不向きなものもあります。オフィスにおすすめのグリーン・植物は、次の5つです。それぞれの特徴がひと目でわかる、比較表を見ていきましょう。
ここからは、上記5つのグリーン・植物の特徴をさらに詳しく解説します。それぞれの特徴を把握して、自社に適したグリーン・植物を選びましょう。
パキラ
パキラは、手を広げたようなスタイルが印象に残る、色鮮やかな観葉植物です。単体ではやや地味で華奢な印象になるため、複数のパキラを編み上げて、植木鉢に入れた商品がよく販売されています。
日陰や乾燥、寒さなどに強いことがパキラの特徴であり、太陽光が差し込みにくいオフィスや、地下などの空間にも設置しやすいことがメリットです。サイズ感もさまざまで、大きいサイズのパキラは見た人の印象に残りやすいため、エントランスや応接室に設置すると良いでしょう。
ポトス
ポトスは、家庭用の観葉植物としても多用される植物です。品種によって葉の色や模様が異なるため、オフィスの雰囲気や配置場所に合う雰囲気の種類を取り入れられます。
また、ポトスは園芸経験のない初心者でも、簡単に育てられる植物としても有名です。水やりなどのメンテナンスが簡単で、維持に失敗しにくいため、植物に詳しい従業員がいなくても無理なく共存できます。
モンステラ
モンステラは、切れ目のある大きくて丸い葉が特徴的な観葉植物です。成長段階では葉の形が小さなハート型に見えることがあり、独特な愛らしさが人気の理由となっています。
丸い葉にはあたたかみや安心感があり、オフィスを癒やしの空間に演出してくれるでしょう。水やりの手間も少なく、オフィスでの栽培に向いています。直射日光が苦手なため、窓際などへの設置を避け、エントランスや打ち合わせスペースなどの日陰に設置しましょう。
フィカス
フィカスは、天然ゴムの原料としても知られている観葉植物です。さまざまな品種があることが特徴的であり、なかでも「アルテシマ」「ガジュマル」「ウンベラータ」などの種類は人気と知名度が高く、名前を聞いたことのある方も多いかもしれません。
楕円形の葉が特徴的で、品種や生育環境によっては花がつくこともあります。温暖な地域を原産とする植物のため、暑さに強い一方、寒さにはやや弱いことが特徴的です。成長が早く、メンテナンスも簡単なので、初心者の方にもおすすめできます。
オフィスにグリーンを取り入れる際の3つのポイント
オフィスにグリーンを取り入れる際に意識すべきポイントは、次の3つです。オフィス緑化の実行後にトラブルに見舞われるケースも少なくないため、事前にしっかりと確認したうえでオフィス緑化を進めましょう。
<オフィスにグリーンを取り入れる際の3つのポイント>
・事前にビルの管理会社に確認する
・配置は入念に検討する
・メンテナンスのコストも考える
事前にビルの管理会社に確認する
オフィスビルを利用している場合は、事前にビルの管理会社と連絡を取り、オフィス緑化が可能かどうかを確認してください。一部のオフィスビルでは、生きた観葉植物の設置を禁止している場合があるためです。また、グリーンの飾り方によっては、退去時の原状回復が必要になる場合もあります。
管理規約により、生きた観葉植物を設置できない場合は、フェイクグリーンを利用するなどの対策をとりましょう。
配置は入念に検討する
グリーンの配置を入念に検討することも重要です。とくに生きた観葉植物の場合、定期的に水やりなどのメンテナンスを施さなければなりません。インテリアとの調和を意識するだけでなく、お手入れのしやすい場所に設置するなどの配慮も必要です。
株式会社オフィス ラボでは、空間全体を把握したうえで、最適な場所へのグリーンの設置をご提案できます。動線をふさぐこともせず、作業効率を落とさないオフィス緑化のご提案が可能です。
メンテナンスのコストも考える
オフィス緑化には、導入時の初期費用のみならず、ランニングコストもかかります。メンテナンスのコストも加味したうえで、無理のない予算を組みましょう。
生きた観葉植物の場合、業者からレンタルするとメンテナンスの手間がかかりませんが、そのぶんレンタル料や管理費が発生します。フェイクグリーンの場合は、定期的に葉のほこりを拭き取るメンテナンスが必要なので、清掃コストが発生する点に注意しなければなりません。
まとめ
オフィスグリーンを取り入れることにより、従業員のストレス緩和・集中力向上につながり、生産性の向上などに役立てられます。「床に飾る」「壁に飾る」など、おしゃれなレイアウト方法もさまざまです。お手入れのしやすさや動線の確保など、配置を入念に検討したうえで、オフィスや事業所に適したグリーンを取り入れましょう。
「オフィス ラボ」では、オフィス改修のトータルプロデュースを行っています。お客様のご要望を正確に理解し、経営視点を持って3年後5年後を見越した最適なデザイン提案をさせていただきますので、オフィスグリーン(オフィス緑化)をご検討の担当者様はぜひ、お問い合わせください。